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富士フイルム、超高周波超音波画像診断装置『SonoSite Vevo MD』新発売

最終更新: 2019年6月17日


SonoSite Vevo MD

 富士フイルム株式会社は、直径0.5mm以下の末梢血管や小さな腫瘍など、体表付近(体表から深度1cm程度)の微細組織構造を鮮明かつ高精細な画像で観察できる、FUJIFILM SonoSite, Inc.の超高周波超音波画像診断装置『SonoSite Vevo MD(ソノサイト ビーボ エムディー:以下、Vevo MD)」を富士フイルムメディカル株式会社を通じて、2019年6月12日より発売する。本製品はFUJIFILM SonoSite, Inc.の独自技術により、広く診断に用いられる汎用超音波画像診断装置として世界最高(※1) 70MHzの超高周波と、35ミクロン(※2)の高解像度を実現した。



 患者の身体的負担が少ない低侵襲の検査として注目されている超音波検査は、腹部、心臓など、身体内部の検査に加えて、乳腺、甲状腺、末梢血管、筋骨格、神経、皮膚など、体表付近の組織の検査にも用いられている。体表付近にあるこれらの組織は微細な構造をもつことから、高解像度な検査画像が求められる。一般に超音波画像は、超音波の周波数が高いほど解像度が高くなるが、周波数の高い超音波プローブを製造するためには、非常に高度な微細加工技術が必要。

 しかし、これまでの技術では、周波数

30MHz程度のプローブを実現するにとどまっていた。


 今回発売する「Vevo MD」は、FUJIFILM SonoSite, Inc.が長年に亘って培ってきた、独自の超音波プローブ製造技術と、超高周波超音波の送受信技術によって実現した、最高周波数70MHzの超高周波プローブによる高精細な画像を提供する超音波画像診断装置。超音波画像として画期的な、35ミクロンの高解像度で鮮明な画像により、体表付近の微細な組織構造を、明瞭に観察することができる。「Vevo MD」には、最高周波数46MHzのプローブもラインナップしており、46MHzのプローブでは、体表から深度2.4cm程度と、より深部を観察することができる。


 「Vevo MD」は、他の超音波画像診断装置とは一線を画す高周波・高解像度を実現することで、特に、顕微鏡下で行う手術「スーパーマイクロサージャリー」(※3)が行われる形成外科領域でのニーズに応える。たとえば、全身の皮膚のすぐ下に網目状に張り巡らされている直径0.5mmに満たないリンパ管と静脈を吻合(※4)するリンパ浮腫(※5)の外科治療において、従来は困難だった、切開前に吻合に適したリンパ管・静脈の位置の特定や狭窄の有無などの状態評価が可能になる。また、皮膚移植においては、手術前に移植や吻合に適した皮膚・血管を確実に探すことができ、術後は移植された皮膚の生着状態を継続的に観察することができる。このような、マイクロサージャリー、スーパーマイクロサージャリー分野におけるVevo MDのこのような活用方法が、日本をはじめ各国の形成外科学会で注目されている。Vevo MDは、従来の超音波画像診断装置ではきわめて困難だった臨床への応用が期待できる。


 富士フイルムは、医療現場のニーズを的確にとらえ、そのニーズに応える製品を提供し、超音波画像診断装置の新たな応用分野の開拓を目指す。これにより、医療現場を効率的かつ広域的に支援し、医療の質の向上と人々の健康の維持増進に貢献する。


※1  汎用超音波画像診断装置のプローブにおいて。2019年6月11日現在。同社調べ。

※2  解像度を示す数値。値が小さいほど解像度が高い。一般的な腹部の検査に用いられる超音波画像の解像度は300ミクロン程度。

※3  顕微鏡下で直径0.1mm以下の縫合針を使い,血管,リンパ管,神経等を吻合する手術。直径1-2mm程度の微細血管吻合を行うマイクロサージャリーに対し、スーパーマイクロサージャリーでは直径0.5mm前後の超微細血管の吻合を行っている。

※4  吻合(ふんごう)とは、元々は分離している血管や神経などを、手術によって人工的に接続すること。

※5 全身に張り巡らされているリンパ管中を流れているリンパ液が、何らかの理由で流れが悪くなったり滞ったりし、腕や足がむくんだ状態。


■主な特長

1. 70MHzの超高周波と35ミクロンの高解像度を実現し、鮮明・高精細な超音波画像を提供する。


<周波数の違いによる超音波画像の見え方の比較>(※6)


 下腿体表付近の2本のリンパ管(黄矢印)と、静脈 (青矢印)を、周波数18MHzの超音波プローブと70MHzの超音波プローブ(Vevo MD)で、観察・比較したもの。周波数70MHzのプローブの画像(右側:画像(B))では、直径約0.3mmのリンパ管が明瞭に描出されている。


2. 見やすく、操作しやすい2つの大画面スクリーン

 臨床現場で高い評価を得ているFUJIFILM SonoSite,Inc.のハイエンドPOC(※7)向け超音波画像診断装置X-porteと同様に、画像が見やすい19インチの大型な観察用スクリーンに加え、画面をタッチするだけで簡単に操作できる12.1インチの全面タッチスクリーンを採用。シンプルで迅速な操作が可能なユーザインタフェイスにより、効率的な診断を提供する。


※6 参考文献:Hayashi A, et al. Ultra High-frequency Ultrasonographic Imaging with 70 MHz Scanner for Visualization of the Lymphatic Vessels. Plast Reconstr Surg Glob Open 2019;7:e2086.

※6 Point Of Careの略。患者の目前や在宅で検査を行い、治療方針の判断・処置を行うこと。


■主な仕様

【本体】

表示モード:Bモード、Mモード、カラードプラ

観察モニタ:19インチHD

操作パネル:12.1インチタッチスクリーン

画像メモリ:750GB

外形寸法:本体 67.1(L)×53.8(W)×122(H) cm


【専用プローブ】(2種)

型名:UHF70

周波数:29 – 71 MHz

型名:UHF48

周波数:20 – 46 MHz